クロス・アディクションとは?
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依存症(いそんしょう・いぞんしょう)は、同時に2つ3つ併発することがある。
これを「クロス・アディクション」と呼ぶ。
アディクションは日本語では、「嗜癖(しへき)」という訳語が付いているが、「嗜好のクセ」と言う意味で、必ずしも病気というわけではない。
治療が必要な依存症は「dependence」で、薬物依存は「Drug Dependence」というが、アディクションは「特定の薬物の乱用」の意味だ。
毎日、酒やタバコを嗜ん(たしなん)だり、、ギャンブルやゲームなどに興じて、耽ったりするのがアディクションということらしい。
つまりクロス・アディクションと言っても、治療が必要な状態なのかどうかは微妙だ。
ではどういう感じでクロス・アディクションが起こるかというと、玉突き事故のように、連鎖的に酒やタバコを控えたり止める→離脱症状・禁断症状が出る→ギャンブルや甘いものや過食でストレスをやわらげる→ギャンブルや甘いもの・過食が習慣になる→ギャンブル依存症や、糖質依存、摂食障害になる→さらにストレスが溜まり、薬物に手を出す→薬物依存になる…といった感じで、複数の依存状態になる。
元々酒やタバコを飲むのは、日常生活からくる様々なストレスが原因になっていたりするので、それを癒やせるモノを求めて、次々と新しいモノに手が出ると言うことらしい。
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クロス・アディクションの具体例
クロス・アディクションは、複数の依存症・嗜癖(しへき)が、組み合わさった状態だ。
複数の依存症といっても何でもかんでも組み合わさるわけではない。
よくある組み合わせは、酒・タバコとギャンブルの組み合わせ。
これは男性に多いパターンのクロス・アディクションだ。
酒やタバコを控えるストレスを、ギャンブルで晴らす。
逆にギャンブルでできたストレスを、酒やタバコで紛らわせる。
こういう形で、同時に起こったり、どちらかに行ったり来たりする。
私もデイトレで失敗すると、発泡酒を飲みたくなるし、翌日までもうイライラしっぱなしで、どうしようもなくなるね。
一方、恋愛・買い物(浪費)・摂食障害という組み合わせは、女性に多いクロス・アディクションだ。
寂しさや空虚感を埋めるために、恋愛依存になる。
恋愛依存になると、彼氏のことばかり考えて、他のことが全く手に付かなくなる。
恋愛ストレスを紛らわすために、買い物に走ると買い物依存になり、食べ物に走ると過食(摂食障害)になったり、逆にダイエット依存になる事もある。
誰かに見捨てられるんじゃないかとおびえる「境界性パーソナリティ障害」を併発している場合もある。
恋愛依存症は、色々複雑なところがあり、なかなか原因が特定出来ないことも多い。