ニアミス効果と直接介入効果
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デイトレ依存症にかかると、なぜデイトレが止められないか。
原因の一つは「ニアミス効果」だった。
これはギャンブル依存症やゲーム依存症で起こることだが、惜しい失敗を経験すると、辞められなくなる。
「あと一歩だったのに」「もうちょっとで成功したのに」ということで、ギャンブルやゲームを続行するモチベーションが生まれる。
その結果、ギャンブルやゲームを、延々続けることになって、依存症になる。
これはスポーツや勉強でも同じで、飽きるまで何度も何度もやる。
その結果、できるようになったり、ある一定以上は無理だと悟ったり、疲れてからだが動かなくなるまでやめられなくなる。
スロットマシンなどでは、約30%のニアミスを出す設定にすると、ゲームを続けるモチベーションが一番高まるらしい。
そして依存症になる、もう一つの原因が「直接介入効果」と呼ばれるモノだ。
直接介入効果とは、自分が選択に関わるかどうかで、続けやすさが変わると言うものだ。
これもスロットマシンの実験で分かったことだが、ただボンヤリと当たり外れを眺める場合と、スロットマシンの出目を一つ一つ、自分で止めていく場合とでは、続けたくなりやすさが違うのだという。
自分でスタートして、自分で止めて、結果を出すという一連のルーティーンが、ゲームを止めにくくする効果を生むらしい。
ただスロットマシンが回るのを眺めるのと、自分でマシンをコントロールする場合では、のめり込み方が変わってくるって事だね。
自己評価論なんかでも、自分がコントロール出来ると、自己評価が高まるというのがあったな。
直接介入効果 自分で始めて自分で選ぶと止めにくくなる
ギャンブル依存症やゲーム依存症の人は、他の依存症と違うところがある。
というのは、ギャンブル依存症や、ゲーム依存症になる人には、「勉強ができる」「仕事ができる」という人が多いらしい。
酒やアルコール、タバコなどの依存症では、特に勉強ができたり、仕事ができたりと言う風な特徴は無い。
薬物依存や物質依存というのは、不安やイライラなどを紛らわせるために薬物や物質の力を借りて頭をだますわけだ。
一方、ギャンブル依存症やゲーム依存症は、自分で始めて、自分で決めて、結果を自分で受け止める…という一連のルーティーンを繰り返す。
つまり「自分の判断でやれる」わけで、これが集中力を高めたり、ギャンブルやゲームに没頭する原因になる。
この、自分で始めて、自分で決めて、自分で結果を受け止めるというのが、「直接介入」で、だからこそ止められない。
自分で始めて、自分で決めるからこそ、うまく行くまで何度も挑戦しつづけて、その結果、依存症になってしまうわけだ。
デイトレ依存症の場合も、誰から何かを指図されてもいないのに、自分で銘柄を選び、建玉の大きさを決め、自分で利食いや損切りのタイミングを図り、そして儲けたり損したりする。
こうして自分で全てをやることによって、デイトレを続けるモチベーションが続き、何度も繰り返すウチに、離れられなくなる。
こうしてニアミス効果と直接介入効果で、どんどんデイトレにハマっていくわけだな。