ダメ株
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株で大損してしまう原因の一つは、損切りの判断が遅れることだ。
株価がジワジワ下がっているのに、損切りができずに放置する。
そうして含み損がどんどん膨らんでしまい、塩漬けになる。
こういうのが「ダメ株」だ。
ダメ株は、早いうちに損切りしないと損失がみるみる膨らむ。
判断が良ければ2万円の損切りで済んだのが、決断を2日先延ばしにしたばっかりに、20万の損になったりするのがダメ株の特徴だ。
頭がまともな状態なら、こういう判断はしない。
株価の下落に敏感な人なら、いったん手仕舞いして、二三日様子を見るだろう。
大幅下落が起こったら、たいていの場合3日くらいは売り優勢になるので、下げ止まりをまって、株価が切り返しそうになったら、そこで再エントリーすれば良い。
ところが株依存、デイトレ依存になってしまうと、これができなくなる。
長い間、保有していた銘柄や好材料に執着してしまって、手放せなくなるのだ。
こういうときに、他に有望な銘柄が見つかれば、割合とさっさと乗り換えることもできるのだが、そういう物がなければ、どうしても執着して、そのまま落ちていく羽目になる。
切り返すことを期待して、毎日毎日ナンピンして見るが、切り返すどころかさらに株価が下がって傷口を拡げてしまう。
近々、なにか凄い材料が出そうだというのが分かっていればいるほど、ズルズルと損切りを先延ばしにして、そして大底で投げる羽目になる。
これを毎月のように繰り返していると、年間百万円以上の損になってしまう。
普通の株に善し悪しはないが、状態には善し悪しがある
株価がズルズルと下がるダメ株を掴んでしまうと、損切りが遅れて大損させられる。
早めに損切りしておれば、数万円のマイナスで済んだのに、判断が遅れて数十万の損切りになったりすることもよくある。
もちろん、株や銘柄に善し悪しがあるわけではない。
大企業や優良企業の株だって、上がるときもあるし、下がることもある。
売りよりも買いが上回れば上がるし、逆に買いよりも売りが上回れば下がる。
だから同じ銘柄であっても、騰がっているウチは優良株で、下がり始めたらダメ株になる。
しかしダメ株であるという判断が難しいんだよね。
それまで上がっていて、買い注文の数も多いのに、なぜか株価が下がっていくから。
さらに優良企業や、好材料が期待されている株は、手放しにくい。
買い注文も多いから、株価が大幅下落したとしても、切り返しが期待して、なかなか損切りできない。
株というのは不思議な物で、好材料が出ることが分かっていても、その直前の数日間で、株価が大きく下がったりする場合がある。
好材料を待っている株は、普通はジワジワと株価が上がっていく事が多いが、逆に売られてしまうと言うケースもあるのだ。
これはバイオ銘柄などによくあるパターンで、臨床試験の結果が出そうな時期が近付くにつれ、試験の失敗によるリスク回避のために売りが出されて大幅下落するのだ。
株価が大幅下落すれば、何か悪材料でもあるのかと勘ぐって、売りに追随するトレーダーも増えるから、さらに株価が下がる。
なので、下落したらとにかく手仕舞いして、下がりきったところで株を拾えば、大儲けも可能なのだが、依存症になっていると、ずっと持ち続けて、大底で投げて、そのあと上がっちゃうんだよね。
でまたそれを追いかけて高値づかみして、往復ビンタを食らっちゃうわけだ。