新値八手十手は、ホントに売り時?
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新高値八手十手は、売り時だという。
新高値を八回くらいつけると、そろそろ買いの力もなくなり、そのあたりが天井になる。
実際、新値八手で売り抜ける仕手筋や大口投資家も多く、この格言は頭に置いておかないといけない。
株価はどこまで行っても需給で決まる。
買方と売方のバランスが崩れると、どんなに魅力的な材料であっても、株価は急落する。
なにしろ、昨日まで買い上がっていた大口連中が、今度は売りに回ってしまうわけだから、多勢に無勢で個人投資家はなすすべなんか無い。
昨日まで頼もしかった連中が、今日は逆に敵になってしまうので、三十六計逃げるに如かずだ。
実際どんな感じになるのか、前回はプレシジョンサイエンスの日足チャートを紹介した。
新値八手十手の日足チャートの例 (プレシジョンサイエンス)
別の例も紹介するが、こういう感じになる。
新高値八手十手の日足チャートの例 ライトアップ(6580)
株価が1,000円くらいのところで動意付いて、一週間後には2,000円に到達。
一週間後に十字線になっているが、株価が二倍になったところで売りが出て揉み合うのも良く見かけるパターンだ。
利確タイミングは、自分で決めること
急騰株を運良く掴んだは良いが、掴んだ株をどこで売って利益確定するかは、難しい話だ。
せっかく掴んだのだから、行くところまで行きたいけど、どこがピークになるかは、分からない。
1,000株くらい買えれば、5割上がったら300株売って、2倍になったら500株売って、残り200株は飽きるまで持ち続けるといったことも出来るだろう。
しかし株価が2倍以上になるかは定かでないし、掴んだ株数が100株とか200株しかなければ、こういう「売り上がり方」も難しい。
その点、株で儲ける人というのは、自分の利確ルールがハッキリしていて、欲張らない。
たとえばデイトレーダーやウイークリートレーダーは、時刻や曜日で利確のタイミングを決めている。
デイトレーダーなら、その日のうちに手仕舞いするし、ウイークリートレーダーの場合は、木曜日や金曜日に手仕舞う。
こういう風に手仕舞いの日時をハッキリさせておき、収支はプラスならOKだと決めれば、判断はぶれにくい。
5万円儲けようとか10万円儲けようとか、ゴールやOKラインを金額で決める方法もあるが、含み損が膨らみすぎると欲が出たりして、利確する気持ちがぶれる。
そういう意味では、酒田五法の新値八手十手を参考にして、株価が新高値を8回取った日に大半を売ると決めるのは、かなり便利なのかも知れない。