鯉のぼりをおろしたら、株は売り
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「鯉のぼりをおろしたら、株は売り」という株の格言もある。
「鯉のぼりを下ろしたら、株は売り」というアノマリーもあります。
「4月高、鯉のぼり天井」と言う風に言う場合もあります。
鯉のぼり天井より、鯉のぼりを下ろしたら株を売り、の方が多少メジャーなのかも知れません。
4月は日本では年度の始まりで、株式市場にも資金が流入しやすい。
ただその資金は五月五日の端午の節句あたりで途絶えて、そのあとは株価は低迷する。
こういうイメージのようです。
実際のところ、ゴールデンウイーク前後は、株価が下がる銘柄も多いので、4月高というのもあまりピンときません。
3月末決算の企業は、4月下旬に決算速報を出しますし、ゴールデンウイーク明けには本決算の発表も出します。
年度末決算ですから、決算速報で4月中頃から下方修正がでたりして、株価が急落する銘柄も多いです。
そして下方修正を出した企業が、本決算で今期予想を高く出すことはなかなかありませんから、株価は下がったままになり、損切りを余儀なくされたりします。
個人的には、こういうことは何度も経験しているので、4月高になるというのは微妙です。
機関投資家は、決算と今期予想を見て株を買う
日本の機関投資家は、配当利回りで株を買う傾向が強いらしい。
なので利回りが高い銘柄を中心に買いが入って、利回りが低い銘柄は買わない。
配当利回りが高い銘柄というのは、逆に言うと「割安銘柄」って事ですから、出遅れ株を中心に買うって感じでしょうか。
そこでまあ、決算の良さそうな銘柄を買うことになるんでしょうが、生損保といった機関投資家は、常に大量の大企業株を保有しているので、利回りの低い銘柄には飛びつきません。
決算の良さそうな銘柄は、既に高値になっていたりして、利回りは低くなってます。
そんな銘柄を高値追いなんかしてたら、いくら資金があっても運用は上手く行きません。
そこで、決算はそこそこだけれど、次の期に期待出来そうな銘柄を中心に、株を買うことになるんでしょう。
もちろん配当がない企業には投資しませんから、黒字で配当金を増やしそうなところを中心に。
業績が上向いているかどうかが分かるのは、4-6月期の四半期決算が出だした頃で、それまでは迂闊に買いに入ることはできません。
そういうわけで、7月の初めくらいまで、株価が低迷するという事のようです。
セルインメイとは別の理由で、日本株は低迷期になるって事のようです。
もちろん海外のヘッジファンドが、6月末決算のためにポジション調整し、積極的には株を買ってこないのも一因です。
内外の投資家が日本株を積極的に買わなければ、株価が上がらないのは当たり前です。